みなさま、こんにちは!管理栄養士の渡辺亜里夏です。
夏の不調のひとつとして上げられる「むくみ(浮腫)」ですが、男性よりも筋肉量が少なく、心臓へ血液を戻す力の弱い女性は、1年を通して脚のむくみに悩んでいる人も多いといわれています。
夕方になると脚がパンパンで履いていた靴がきつい・・・なんてことありませんか?
また、妊婦さんの3人に1人が妊娠中に悩むといわれている症状にむくみがあります。
そこで今回は、むくみってそもそも何?どうしたら防げるの?なってしまったときの対処の仕方は?についてをお伝えしていきたいと思います。
むくみ(浮腫)とは?
むくみは体の中に余分な水分がたまっている状態です。
人の体は、約60%が水分によって占められていますが、この体の中の水分は本当に様々な働きをしています。
その中の1つに、細胞に栄養を送ったり、老廃物を運び出したりする役割があるのですが、体の細胞や血管の間を水分が行き来をすることによって、体内の中のミネラルバランスなど、いろいろなバランスが保たれているのです。
でも、血液の循環が悪くなってこのバランスが崩れると、水分が血管や細胞の外に出てきやすくなります。その余剰な水分をうまく外に出すことができず、細胞と細胞の間に水がたまってしまうのが「むくみ」です。
ちなみにむくみとは、いわゆる俗称で、医学用語ではこれを「浮腫(ふしゅ)」といいます。
妊娠すると、ホルモンの影響で水分を身体にため込みやすくなったり、体形が大きく変化したりします。
こうした生理的な変化がむくみの原因となり、とくにおなかが大きくなる妊娠中期以降、下半身がむくみやすくなります。
全身のむくみを防ぐ3つのコツ
では、どんな対策をしたらむくみが防げるのか?についてお伝えしますね!
対策をしっておくことで、産前産後はもちろん、普段の生活にも活かせると思います。
1.過度な塩分を控える
塩分の摂取量に制限はありませんが、過剰な摂取はむくみを引き起こす原因となります。
そのため、塩分の摂り過ぎには気をつけるようにしましょう。
ここで、意識してほしいのは外食や買ってきたお惣菜、コンビニのお弁当等です。
これらには、想像以上に塩分が含まれていること、そして、添加物として含まれているリン酸塩ナトリウムにもナトリウムが含まれていることで体の中のナトリウムが過剰になりやすくなってしまいます。
普段の食事から塩分を控えるように意識し、目安としては1日7~10gの摂取を目標にできるといいですね。
【参考:調味料に含まれる塩分量】
・こいくちしょうゆ 小さじ1(6g)・・・塩分0.9g
・オイスターソース 小さじ1(6g)・・・塩分0.7g
・米みそ 小さじ1(6g)・・・塩分0.8g
・ポン酢 小さじ1(6g)・・・塩分0.5g
・和風ドレッシング 小さじ1(5g)・・・塩分0.4g
2.カリウムを摂取する
カリウムは塩分の排出を促すので、カリウムを多く含んだ食材を摂取することはむくみの解消に繋がります。
むくみが気になるときや塩分を摂りすぎてしまった時には、積極的に食べられると良いですね。
ただし、腎機能が低下している場合はカリウムがうまく排泄されなくなる恐れがあるため、医師に相談するようにしてください。
【カリウムを多く含む食品】
・海藻類(こんぶ、ひじきなど)
・野菜類(ほうれん草、かぼちゃなど)→特に生野菜の方がカリウムは多く摂取できます。
・豆類(大豆、枝豆など)
・芋類(さつまいも、じゃがいもなど)
・果物類(バナナ、キウイなど)
3.水分を摂取する
むくみは、余分な水分が溜まった状態なので、できるだけ水分補給をしない方が良いと思う方もいるかもしれません。
しかし、むくみの改善には水分を摂取することが大切です。
水分の摂取量が減っても血管から水分が出るしくみは変わらず、控えることでかえって血液の循環が悪くなってしまうので、余計むくみの原因になってしまいます。
水分補給は、体重1キロにつき約35 mlを目安にのめるといいですね。
(体重50㎏の人であれば、1,750mlが目安になります。)
水分補給をすることで体内の血流が良くなり、妊娠中であれば、胎児にもしっかりと血液が届くようになるため意識的な水分摂取を心がけましょう。
また、水分摂取の種類として基本的にお水(ミネラルウォーター)をおすすめしていますが、むくみに効果のあるお茶を飲むのも1つです。
杜仲茶、タンポポ茶、どくだみ茶、ルイボスティーなどはむくみの解消に効果のあるお茶です。
これらはノンカフェインなので妊娠中でも安心して飲むことができます。
お水だとなかなか水分摂取が難しいという方は、こういったお茶も活用してみてくださいね。
食事以外でできるむくみ対策
◇軽い運動やストレッチをする
ストレッチをしたり、歩いたりして体を動かすのもむくみ対策におすすめです。
運動をして筋肉を動かす事で体の血液循環が良くなり、心臓に血液が戻されるようになります。
妊娠中の方でおなかの張りや痛みが出た場合はすぐに休み、無理せず運動の頻度や時間などはトレーナーさんに相談しながら行なっていきましょう。
◇マッサージをする
手のひらをふくらはぎに当てて、足のくるぶしから太ももへ向かってゆっくりさすり上げます。
リンパの流れをスムーズにすることで血流が良くなります。あまり力を入れすぎずに、気持ち良いと感じる程度にしましょう。マッサージは体の外側から心臓に向かって行います。
◇体を冷やさない
むくみの原因となる血流の悪化を防ぐには、体を冷やさないようにすることが大切です。
夏場は冷房による冷えや冷たい飲み物の摂りすぎで体が冷えてしまうので、実は注意が必要です。
ストールや薄手のカーディガンを持ち歩く、冷たい飲み物やアイスを食べ過ぎない、冷房で部屋の温度を下げ過ぎないといった工夫で夏でも身体が冷えないように心掛けましょう。
また、暑いとシャワーで済ませがちですが、お風呂で湯船に浸かるのは全身の血行を良くし、むくみ対策に効果的です。38〜40度程度のぬるめのお湯に10分程度浸かるのもいいですね。
熱いお湯や長湯は疲れや貧血を招く恐れがあるので注意しましょう。足のむくみやだるさを感じるときは足湯をしてみるのもおすすめです。
◇十分な睡眠をとる
妊娠中の方でむくみがひどいという方は、睡眠不足が原因となっているかもしれません。
睡眠不足はホルモンバランスの乱れにつながり、その結果、むくみが生じることもあります。
おなかが大きくなって、夜によく眠れないという方は、昼寝をしたり、抱き枕などを使って寝る体勢を工夫しながら睡眠不足解消を試みましょう。
寝るときの体勢は横向きがおすすめで、むくみには左側を下にして寝るのが効果的です。体の右側には心臓に向かう血管である大静脈が走っているためここを圧迫すると血行が悪くなり、むくみの原因となります。
また寝るときに脚の下にクッションを入れて、脚を高くして寝るのも対策の1つなので、良く寝れる方法を見つけてみてくださいね。
むくみの対策は、事前にすることで予防になりますし、もしなってしまってからも、対策としても活用できます!
自分の生活のなかでできることからとり入れて、むくみにくい生活習慣を身につけていきましょう。
普段のお食事で意識してほしいこと、産前産後に必要な栄養の知識は「産前・産後に役立つ食事BOOK」でもお伝えしています。
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管理栄養士 渡辺亜里夏