みなさま、こんにちは!管理栄養士の渡辺亜里夏です。
梅雨が明けると一気に気温が上がり、真夏日や猛暑日といった日が続くため、本格的に熱中症対策が必要なシーズンになります。
暑い日は、食欲がなくなったり、なんとなく熱っぽい・だるかったりというのは「熱中症」になりかけているのかも。
「熱中症」は、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
屋外だけで注意していれば大丈夫と思うかもしれませんが、実は室内にいて、何もしていないときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては死亡することもあります。
熱中症予防には、冷房で室温を調整する、日傘や帽子を使う、通気性の良い衣服を着用するといった涼しく過ごす工夫をすることも大切ですが、実は食生活に注意することも大切なポイントとなってきます。
暑い日は、自分では気づかないほど多くの汗をかき、体力やエネルギー、ミネラルを消耗しています。
汗をかくことによって失われた水分やミネラル(電解質)を補うのはもちろんのこと、暑さに打ち勝つ体力をつけるにはしっかりと栄養補給をすることが大切です。
そこで今回は、熱中症を予防するために効果的な栄養素や食べ物についてお伝えしていきたいと思います!

汗で失われるミネラルを補給
私たちの身体は排泄、汗などすべてを含めると、一日に約2500mlもの水分が身体の外へ出ていきます。
また、暑い日はたくさん汗をかくため、さらに多くの水分を失っている可能性もあります。
汗は水分だけでなく、体内から排出されたナトリウムやカリウムなどのミネラルが多く含まれています。
つまり、汗をかけばかくほど身体の中からはミネラルが失われていくのです。
ミネラルが不足することで、筋肉の収縮運動に異常が生じてこむら返りが起こりやすくなるなど、熱中症に特徴的な症状を引き起こすこととなります。
体内ではミネラルを作り出すことができないため、汗で失われた分のミネラルは食べ物や飲み物から補う必要があるのです。

エネルギー補給とビタミンB1
暑い日は特別な運動をしていなくてもエネルギーや体力を消耗するものです。
エネルギー不足になると暑さに打ち勝つことができず夏バテしてしまい、熱中症にもなりやすくなります。
暑さに負けない身体を作るには、炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素をバランスよく摂ることが重要です。
ただし、冷たい食べ物や飲み物は、甘みを感じにくくなるため、アイス、ジュースといった甘いものからの糖質摂取量には注意が必要です。
また、身体のエネルギー代謝を良くしてくれて、夏バテ防止や疲労回復にも効果がある栄養素が「ビタミンB1」です。
糖質の摂りすぎやエネルギー不足が心配な夏には、特に積極的にとっていただきたい栄養素になります。
このビタミンB1は、にんにくや玉ねぎ・にらなどに含まれるアリシンと呼ばれる栄養素と一緒に摂取すると吸収が高まるとされていますので、食べ合わせにも意識を向けられるといいですね。

熱中症を予防する食べ物・食材
具体的にどのような食べ物や食材に熱中症を予防する栄養素が多く含まれているのか見てみましょう。
・豚肉
豚肉はビタミンB1の宝庫です。糖質をエネルギーに変える働きがあるため、暑さによる疲労感やだるさ
を軽くする効果が期待できます。
また、夏場はカンタンに済ませられる麺類メニューを選びがちという方も多いと思います。
そのため、たんぱく質の摂取不足にならないように、麺類メニューに加える食材としてもおススメです。
・納豆、豆腐など大豆製品
大豆はビタミンB1を多く含むだけでなく、汗によって失われたカリウムなどのミネラルも多く含みます。
納豆や冷奴は、火を使わずにすぐ食べられるメニューなので、暑い日の栄養補給やたんぱく質補給にはぴったりです。
・モロヘイヤ
なかなかなじみのない野菜かもしれませんが、暑い時期が旬のモロヘイヤは栄養価が非常に高く、熱中症予防にぜひおススメしたい野菜の一つです。
モロヘイヤにはカルシウム、カリウム、鉄分といったミネラルが非常に多く含まれているため、汗によって失われた電解質を補給することができます。
また、ビタミンACEといった抗酸化ビタミンも豊富なため、疲労回復にも効果的です。
・ミネラル入り麦茶
麦茶にはカフェインが含まれておらず、ナトリウムやカリウムを豊富に含むので熱中症の予防によい飲み物の一つ。
麦茶は自宅でも簡単に作ることができますので、暑い時期は常備しておくとよいでしょう。
市販のものと自宅で入れたものでは、麦の風味が全然異なるためぜひお家で入れる麦茶をおススメします。

取りすぎないでほしい食べ物・飲み物
飲み物ならすべて熱中症を予防してくれるのか?というと実は、そうではありません。
夏場、水分を積極的にとる中で控えめにしてほしいものが2つあります。
それが「カフェイン」と「アルコール」です。
この2つには、利尿作用があるため、体内の水分が尿として多く排出されてしまいます。
なので、せっかくとり入れた体内の水分が失われてしまうことも考えられるのです。
暑い時期はコーヒーや緑茶などカフェインを多く含む飲み物やアルコールの摂り過ぎには十分注意しましょう。
また、熱中症対策の飲み物と言えば、スポーツドリンクを思い浮かべる方も多いでしょう。
確かにスポーツドリンクは私たちの身体に必要な電解質を十分に含んでいます。
しかし、自分が感じている以上に糖分が多く含まれているため、飲み過ぎることで糖分のとりすぎとなってしまうことも。
たまにの水分補給で活用することは問題ありませんが、日常的にとりいれるのはおススメしない飲み物の1つです。
これからくる猛暑に向けて、何か1つでも生活の中にとり入れていただけたら嬉しいです!
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管理栄養士 渡辺亜里夏