みなさま、こんにちは!管理栄養士の渡辺亜里夏です。
近年食生活が変化したことにより、「腸内環境」が乱れやすくなっているというのを聞いたことがある人もいるかもしれません。また、免疫力を高めるためにも「腸内環境」を整えることが大切だということをテレビや雑誌、メディアなどで取り上げられる機会も増えましたよね。
腸はもともと食べ物を消化・吸収する臓器として知られていたのですが、実はその働きだけではなく全身に影響を与えながら「健康」と「美容」を支えています。
最近体調が悪い、肌が荒れる、疲れが取れないといった悩みも腸内環境の乱れが原因かもしれません。
そこで今回は、腸の仕組みや役割と「腸内環境」を整える方法についてお話ししたいと思います。
腸の仕組みと役割を知ろう
腸の主な働きは消化吸収と、病原菌から体を守る免疫機能です。
胃から続く小腸の長さは6~8m、大腸は約1.5mで、腸の長さは身長の約5倍ほどあります。
ここで食べた食べ物を腸が伸びたり縮んだりを繰り返す蠕動(ぜんどう)運動をしながら、栄養素を効率よく消化・吸収し、不要になったものを便として体の外に排出します。
さらに腸には、体の免疫機能の約60%が集まっていて、病原菌などの外敵から身体を守っています。
また、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの9割は腸の中でつくられることから、精神状態のバランスにも腸が大きく関係していると言われています。
最近の研究では、腸は第二の脳と言われることもあるくらい、腸と脳がお互いに影響しあっているということもわかってきています。
脳がストレスを感じると腸のはたらきやホルモンの分泌が悪くなり、腸の不調につながります。
逆に腸の不調で有害な物質が体の外に出せなくなると、そのサインが脳に伝わり、さまざまな病気が引き起こされます。
腸内環境を整えて美腸を目指すメリット
「腸内環境」という言葉を耳にするけど、何のことをいうんだろう?と思っている方も多いのではないでしょうか。
「腸内環境」とは、わたしたちの腸内にいるさまざまな細菌の総称です。
腸の粘膜には細菌がびっしりと生息しており、その様子がまるでお花畑のように見えることから腸内フローラ(お花畑)と呼ばれたりもしています。
腸内細菌の種類は、大きくは善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つに分けられ、そのバランスで腸の状態や全身の健康にも影響を与えます。
中でも腸内細菌で最も多くを占める日和見菌は、善玉菌が多ければ善玉菌に、悪玉菌が多ければ悪玉菌に味方としてつくようになっているため、善玉菌を優勢にして善玉菌優位のバランスをつくっておくことが大切になります。
腸内環境の乱れが引き起こす症状
腸内細菌のバランスが毒素をつくり出す悪玉菌が優位な状態のことを「腸内環境」が乱れていると言い、私たちの体にさまざまな影響を及ぼすことが確認されています。代表的な症状は次の4つです。
◇ 便秘、下痢
腸内環境が乱れているときの初期症状として代表的なのが、便秘と下痢です。腸内の悪玉菌が優位な場合や水分が不足している場合は便秘になりやすい傾向にあります。
また、腸の蠕動運動が活発になりすぎると下痢を引き起こしてしまいます。
◇ 肌荒れ、ニキビ
腸内環境の悪化は、肌トラブルとも関係があります。腸内に悪玉菌が増加することで身体に害を与える物質が発生し、それが腸を通して全身へ巡り皮膚刺激となります。
肌荒れやニキビに悩んでいる人は、腸内環境を見直すことも大切なポイントです。
◇ 睡眠不足、疲れが取れない
最初にもお伝えしましたが、腸内環境は、脳にも影響を与えるといわれています。
そのため、腸内環境が乱れていると睡眠の質低下につながり、睡眠不足を引き起こします。
◇ やせない、体がむくむ
腸内環境の乱れは代謝の低下につながるため、ダイエットにも悪影響を及ぼします。
腸内環境を整えることはダイエット成功の近道にもなります。
腸内環境を整える!腸活3大食材
腸内環境を整えるために日々の食事へ簡単にとりいれられるものは3つあります。
腸内環境を整えるには、腸内の善玉菌の種類と数を悪玉菌よりも多くすることが大切です。
そのために、腸へ善玉菌をとり入れる×腸で善玉菌を育てる×腸内の状態を整えるといった3つのステップを組み合わせることが必要になってきます。
1.善玉菌をとりいれる「発酵食品」
味噌、納豆、ヨーグルト、漬物、酢、甘酒(米麴を使用したもの)といった発酵食品は、善玉菌を直接とり入れることができます。
1つのものに偏らず、いろいろなものをとりいれて自分の身体に合うものを見つけられるといいですね。
2.善玉菌を増やす「プレバイオティクス食材」
バナナ、玉ねぎ、はちみつといったオリゴ糖を含む食材や海藻類、オクラ、山芋、なめこといったネバネバした食材に含まれる水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれるはたらきがあります。
現代の食生活では、食物繊維の摂取量が不足していますし、善玉菌によって食物繊維が分解・醗酵されるときにつくられる短鎖脂肪酸は、代謝を高めて脂肪を燃やしやすくする働きもあるため、食物繊維は積極的にとれるといい食材です。
3.腸の炎症を抑える「EPA・DHA」
青魚(イワシ、サバ、サンマなど)や鮭、亜麻仁油といった食材に含まれるEPA・DHAは、腸の炎症を抑えることで腸粘膜のバリア機能を改善して善玉菌がそ刺激して腸の蠕動運動を活性化するだけでなく、悪玉菌を防ぐ効果もあります。
また、便の通りをよくする潤滑油のはたきもしてくれます。
これらの脂質は酸化しやすいという特徴もあるため、新鮮なものをとり入れるようにしましょう。
食事以外の部分でいうと、規則正しい生活も腸内環境を整える対策の1つになります。
睡眠不足やストレスのかかる生活は自律神経を乱し、腸の正常な活動の妨げになってしまいます。
質の良い睡眠を取ることは、腸活においてもとても大切なことです。
寝る前に温かいハーブティーや白湯を飲む、ベッドに入る1時間前には照明を暗めにして、できるだけスマホやパソコンは見ず、リラックスできる環境を作るなど睡眠の質を高める行動を取り入れられるといいですね。
また、腸活には運動もとっても効果的です。
体を動かすことで外部からの刺激を与え、腸の働きを促します。
朝のストレッチは腸の目覚めを促し、活発な活動につなげてくれますし、お腹周りの筋力トレーニングをすることでより腸のはたらきが促されるので快腸になります。
腸内環境を整えることから、身体やココロの健康を手に入れていくために参考となれば幸いです。
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管理栄養士 渡辺亜里夏